要注目のインド・ミャンマー「急接近」

 3月の「民政移管」以降、民主化をアピールし外資導入を進めるミャンマーとインドが急接近している。既存メディアの報道は相変わらず「インドが中国をけん制するためミャンマーにテコ入れ――」という切り口だが、どう見てもミャンマー側要人がインドに足しげく通い詰めているという印象が強い。

   インド、中国などいわゆる「BRICS」の次のターゲットとして多国籍企業が狙うCLMV(カンボジア、ラオス、ミャンマー、ベトナム)の一角を占めるミャンマーにとって、民政移管や政治犯釈放、アウン・サン・スー・チーさんらとの対話促進など一連の「民主化」が評価されて欧米の経済制裁が緩和・解除に向かえば、何も中国べったりの外交政策を続ける必要はない。
  特に隣国インドは英植民地時代からの関係が深く、現在も互いに有力な貿易相手国だ。ミャンマーはインド企業による投資や合弁事業、特に電力などのインフラ開発に期待を寄せ、インドもミャンマー沖の豊富なガス資源を強く意識している。インドは、アッサム地方など東部諸州からミャンマー経由でタイ、マレーシアに至るアジアハイウェー構想を打ち上げるなど、双方の利益は一致している。

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執筆者プロフィール
山田剛 日本経済研究センター主任研究員。1963年生れ。日本経済新聞社入社後、国際部、商品部などを経て、97年にバーレーン支局長兼テヘラン支局長、2004年にニューデリー支局長。08年から現職。中東・イスラム世界やインド・南アジアの経済・政治を専門とする。著書に『知識ゼロからのインド経済入門』(幻冬舎)などがある。
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