加速するロムニー一本化の動き

足立正彦
執筆者:足立正彦 2012年3月26日
カテゴリ: 国際
エリア: 北米

 今月20日に行なわれたイリノイ州共和党予備選挙でミット・ロムニー前マサチューセッツ州知事がリック・サントラム元上院議員(ペンシルベニア州)に12ポイント差で勝利を収めた。今年1月3日のアイオワ州党員集会からスタートした共和党大統領候補指名獲得争いは、来週で4カ月目に突入しようとしている。前回の2008年の共和党大統領候補指名獲得争いでは、ジョン・マケイン上院議員(アリゾナ州)が指名獲得争い開始後約1カ月の2月5日に行なわれたスーパーチューズデーで勝利を収めて事実上の共和党大統領候補指名を獲得したことを考えると、今回は長期化の様相を呈している。サントラムもニュート・ギングリッチ元下院議長(ジョージア州第6区)もロン・ポール下院議員(テキサス州第14区)も共和党大統領候補指名獲得争いから撤退する姿勢を全く見せておらず、今年8月27日からフロリダ州タンパで開催される共和党全国党大会に指名獲得争いを持ちこもうとしている。

 だが、ロムニーは既に約560名以上の代議員を獲得する一方、サントラムが獲得した代議員数は約270名余りにとどまっており、共和党全国党大会に出席する2286名の代議員の過半数を上回る1144名をサントラムが獲得することは殆ど不可能である。アイオワ州党員集会以降はフロリダ州予備選挙を除いて基本的には各候補の得票率に応じて代議員を比例配分するかたちで予備選挙・党員集会が行なわれてきたが、4月からの予備選挙・党員集会は、「勝者総取り方式(“winner-takes-all system”)」が概ね導入されることになる。また、日程的にも4月3日にはワシントンD.C.、メリーランド、ウィスコンシンでそれぞれ予備選挙、党員集会が行なわれ、4月24日にはコネティカット、デラウェア、ニューヨーク、ペンシルベニア、ロードアイランドで予備選挙が予定されている。サントラムはウィスコンシン州党員集会と地元であるペンシルベニア州予備選挙で優勢と見られているが、他の予備選挙については地域的にもロムニーが強固な支持を受けている北東部地域での争いが多く、ロムニー優位と見られている。

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執筆者プロフィール
足立正彦
足立正彦 住友商事グローバルリサーチ シニアアナリスト。1965年生れ。90年、慶應義塾大学法学部卒業後、ハイテク・メーカーで日米経済摩擦案件にかかわる。2000年7月から4年間、米ワシントンDCで米国政治、日米通商問題、米議会動向、日米関係全般を調査・分析。06年4月より現職。米国大統領選挙、米国内政、日米通商関係、米国の対中東政策などを担当する。
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