米国の指導力の陰りを印象づけた米州サミット

遅野井茂雄
執筆者:遅野井茂雄 2012年4月23日
カテゴリ: 国際
エリア: 北米 中南米

 4月14-15日、コロンビアの保養地カルタヘナで開催された第6回米州サミットは、キューバの参加問題等をめぐりアメリカと中南米諸国の溝の深さと、米州における米国政府の指導力の低下を、これまでになく際立たせるものとなった。

 まず会議は、オバマ大統領の警護に当たった米軍のシークレットサービスがナイトクラブで遊興の末、売春婦をホテルに連れ込むという場外スキャンダルが話題をさらう異例の幕開けとなった。関係者11人は開幕を前に本国へ帰還を命じられたが、不祥事を重く見たオバマ政権は内部調査の結果、報道によれば20日までに、関わった9人の軍人を警護局から解任するに至った。米軍をめぐるスキャンダルがサミットでの米大統領の面子をつぶすところまで及んだ形であり、懲戒の対象者はさらに増える模様で、米国内での波紋はおさまらない。

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執筆者プロフィール
遅野井茂雄 筑波大学大学院教授、人文社会系長。1952年松本市生れ。東京外国語大学卒。筑波大学大学院修士課程修了後、アジア経済研究所入所。ペルー問題研究所客員研究員、在ペルー日本国大使館1等書記官、アジア経済研究所主任調査研究員、南山大学教授を経て、2003年より現職。専門はラテンアメリカ政治・国際関係。主著に『21世紀ラテンアメリカの左派政権:虚像と実像』(編著)。
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