「光明星」落つ 朝鮮半島に迫る核実験危機

平井久志
執筆者:平井久志 2012年4月24日
カテゴリ: 国際 外交・安全保障

 北朝鮮は4月13日、金日成(キム・イルソン)主席の誕生100周年を祝い、金正日(キム・ジョンイル)総書記の遺訓であり金正恩(キム・ジョンウン)時代の幕開けの「祝砲」である「光明星3号」を打ち上げたが、見事に失敗に終わった。北朝鮮では金正日総書記を意味する「光明星」という名前を付けた「衛星」打ち上げに失敗があってはならないはずだが、北朝鮮当局はあっさりと打ち上げ失敗を認めた。そして、国際社会は「光明星3号」の発射は長距離弾道ミサイルの発射実験であるとし、国連安全保障理事会は議長声明で北朝鮮の「衛星」打ち上げを「強く非難」した。
 北朝鮮も同17日、外務省声明を発表し国連安保理議長声明を非難し「2.29朝米合意にわれわれもこれ以上拘束されないであろう」として2月29日に発表された米朝合意破棄の姿勢を示した。北朝鮮を取り巻く状況は再び2009年4月の「銀河2号」(テポドン2号)発射後の状況に戻った。北朝鮮は09年を再演するように第3回核実験に向かうのだろうか。

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執筆者プロフィール
平井久志 ジャーナリスト。1952年香川県生れ。75年早稲田大学法学部卒業、共同通信社に入社。外信部、ソウル支局長、北京特派員、編集委員兼論説委員などを経て2012年3月に定年退社。現在、共同通信客員論説委員。2002年、瀋陽事件報道で新聞協会賞受賞。同年、瀋陽事件や北朝鮮経済改革などの朝鮮問題報道でボーン・上田賞受賞。 著書に『ソウル打令―反日と嫌韓の谷間で―』『日韓子育て戦争―「虹」と「星」が架ける橋―』(共に徳間書店)、『コリア打令―あまりにダイナミックな韓国人の現住所―』(ビジネス社)、『なぜ北朝鮮は孤立するのか 金正日 破局へ向かう「先軍体制」』(新潮選書)『北朝鮮の指導体制と後継 金正日から金正恩へ』(岩波現代文庫)など。
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