薄熙来の「紅い王朝」(上)薄父子と胡総書記の「とても複雑な因縁」

執筆者:藤田洋毅 2012年7月5日
カテゴリ: 国際
エリア: 中国・台湾

「さすが鄧(小平)が名伯楽と見込み、片腕と頼った薄(一波)老。胡(錦濤)の発想や手法を熟知し、その慧眼はこんにちの事態を予期していたのか……」 ――老幹部の1人が皮肉っぽく言って苦笑いした。中国国務院(中央政府)の要職から引退したこの老幹部は、父親が建国時の軍高官で、いわゆる太子党の1 人。長年、政権中枢の動きを観察してきた経験は、軍や党・政府の現役高官らにとっても勉強になるらしく、公私・分野を分かたず、今も幅広い交流が続いている。必然、中南海の内情にも詳しい。
 鄧小平の時代を通じ、最有力長老の1人として副首相、党中央顧問委員会副主任などを歴任した故・薄一波を、老幹部らは敬意と親しみを込め「薄老(ポーラオ。薄おじいちゃん、といったニュアンス)」と呼ぶ。3月に重慶市書記、4月には政治局員・中央委員の職も解かれて完全失脚した薄熙来は、薄一波の次男 だ。4半世紀以上にわたる薄父子と胡錦濤総書記の「とても、とても複雑な因縁」を老幹部は明かした。

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