「結果責任」と政治の決断

執筆者:田中明彦 2005年3月号
カテゴリ: 外交・安全保障
エリア: 日本

 イラクにおける暫定議会の選挙は、悲観的な予測と比べてみると、予想外にうまくいったように見える。ブッシュ大統領は、イラク国民の勇気をたたえつつ、この結果は成功だったと評価している。 投票率があがらず、各地で大規模な武装蜂起が続発して、選挙結果が惨憺たるものとなった可能性と比較してみれば、今回の事態がよかったことは間違いない。その意味で、選挙を日程どおり実施させたブッシュ政権やイラクの暫定政権の判断は正しかったということになる。 しかし、そのことは、今回の選挙を強行することはあまりに危険が大きいので延期すべきだと主張した人々の見解が、誤りだったとか、まったく見当はずれだったということを必ずしも意味しない。なぜなら、一月三十日以前の段階で、事態が現実におこったようになるということに確信をもてた人はいないからである。

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