「みずほ」だけの問題ではない金融界の「反社勢力」対応

執筆者:鷲尾香一 2013年10月23日
エリア: 日本
 会見でも虚偽説明をしていたみずほ銀行の佐藤康博頭取 (C)時事
会見でも虚偽説明をしていたみずほ銀行の佐藤康博頭取 (C)時事

 みずほ銀行がオリエントコーポレーション(以下、オリコ)の自動車ローンに対して実施した融資に反社会的勢力が含まれており、それを認識しながら2年以上にわたって放置 していた問題は、大きな社会問題となった。230件超、2億円の融資が反社会的勢力に対して実施され、その中には暴力団員も含まれていたというのだ。

 みずほ銀行は当初、問題融資は経営陣には報告されず、「報告はコンプライアンス担当の役員止まりであった」などと言っていたが 、実際には経営陣にも報告があがっていた。こうした虚偽の情報開示を行なっていたことや、記者会見などによる事実関係の開示が遅れたことなどにより、社会的な批判にさらされた。

 もちろん、反社会的勢力に対して融資を行なっていたこと自体が許されることではなく、情報の虚偽開示も言語道断。行政当局である金融庁を通じて処分がなされるべき問題であり、経営陣の社会的な責任も問われるべきだろう。

 この問題の背景には、みずほグループとオリコの特異な関係がある。みずほは旧日本興業銀行、旧富士銀行、旧第一勧業銀行の3行が経営統合して誕生した。オリコは旧第一勧業銀行の親密先であり、オリコが経営危機に陥った際に支援を行ない、現在はみずほの持分法適用関連会社となっている。

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