携帯ブラウザ王「荒川亨」マイクロソフトに挑む

執筆者:杜耕次 2005年11月号

十代でITに目覚めたベンチャー起業家はiモードの技術で花ひらいた。米大手企業も買収し、海外戦略を進める先に見据えるのは――。 ACCESSという社名を聞いて即座に何をしている会社かを答えられるならば、あなたはかなりのIT(情報技術)業界通といえる。九月にPDA(携帯情報端末)向けOS(基本ソフト)大手の米パームソース社を三億二千万ドル(約三百六十億円)で買収して話題になったが、証券アナリストたちの間では以前から「ITの世界でデファクト・スタンダード(業界標準)を握れる可能性のある日本で唯一のソフト会社」と評判が高かった。 NTTドコモのiモードのブラウザ(閲覧ソフト)を開発して急成長した同社は携帯電話ネット市場で七〇%という圧倒的な国内シェアを持ち、今回のパーム社買収も含め海外にも着々と橋頭堡を築いている。運命的な出会い「世界を凌駕するコンピューターソフトを我々が日本で生み出す」 二十二年前、東京・秋葉原に近い2DKマンションで出会ったマイコン(マイクロコンピューター)オタクの青年社長とバイト学生は、その日のうちに同志の誓いを結んだ。 ACCESS社長の荒川亨(四六)は千葉県市川市の生まれ。少年時代はアマチュア無線に熱中し、地元の高校に通っていた一九七〇年代半ばから、毎日のように秋葉原の電気街に足を運んでいた。探求心が旺盛で、夢中になるととんでもない集中力を発揮するが、自分が納得しないことはどんなに強制されてもやらない。

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