「竹島」で韓国国民をあおる盧政権の「マインドコントロール」

執筆者:黒田勝弘 2006年6月号
カテゴリ: 国際
エリア: 朝鮮半島

大騒ぎの末に、日韓外交当局の妥協で一段落したかに見える竹島問題。だが、根本問題は解決していない。なぜ盧武鉉大統領はこの問題にかくもご執心なのか。[ソウル発]昨年、民主党の前原誠司代表(当時)が韓国訪問を計画していた時、竹島・独島問題について発言したことがある。「韓国が実力で支配していながら、日本はケシカランと騒ぐのは理解できない。盧武鉉大統領の考えはおかしい」といった意味のことをいったのだ。その結果、盧大統領が怒って前原代表との面談を拒否したため訪韓は中止になった。 しかしこの前原発言は多くの日本人の疑問であり、その通りの疑問である。自分のモノにしている方がいつも相手に文句をいい騒ぐというのは、他地域の領土紛争ではないことだ。普通は取られていると思っている方が大きな声を出して騒ぐものである。北方領土もそうだし、以前の沖縄もそうだった。 したがって竹島・独島問題はもはや普通の領土紛争ではなく、特殊に韓国の対日感情がからんだ、ある種の韓国の国内問題といってもいい。それを以下で説明する。 その前に、韓国はあの島は日本が植民地支配(一九一〇―四五年)の過程で奪ったもので、それをまた再び奪おうとしていると主張している。しかし日本の竹島領有は一九〇五年で植民地支配とは関係ない。当時は日露戦争のさなかだったが、戦争とも直接には関係なかった。国際的に“無主”だった無人島を、いち早く近代国家になっていた日本が先に自国領として行政区域に編入したにすぎない。

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執筆者プロフィール
黒田勝弘 産経新聞ソウル駐在客員論説委員。1941年生れ。共同通信ソウル支局長、産経新聞ソウル支局長兼論説委員を経て現職。2005年度には日本記者クラブ賞、菊池寛賞を受賞。在韓30年。日本を代表するコリア・ウォッチャーで、韓国マスコミにも登場し意見を述べている。『“日本離れ”できない韓国』(文春新書)、『ソウル発 これが韓国主義』(阪急コミュニケーションズ)など著書多数。
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