中国「資源買い漁り」の採算性を分析する

執筆者:石井彰 2006年10月号

ド派手な資源買い漁りも、石油のプロの目には無茶に映る。それでも止めようとしない中国の資源戦略は厄介で、かつ脅威だ。 ここ数年、中国首脳のエネルギー資源確保のための資源外交攻勢が続いている――と、新聞などでは派手に喧伝されている。 例えばアフリカに限っても、二〇〇四年四月にインフラ整備目的で二十億ドルのソフトローン(低金利融資)を西アフリカの新興産油国アンゴラに提供する見返りに、一万バレル/日相当の原油輸入を確保した。また、〇五年二月に曾培炎副首相がアンゴラを訪問した際、中国国有石油会社シノペック(中国石油加工)とアンゴラ国営石油会社ソナンゴルは石油長期売買契約を結び、石油探鉱鉱区や新規製油所建設への参加について覚書を締結している。その流れで、同年十一月にシノペックはソナンゴルと五十対五十の合弁会社を設立し、アンゴラ国内ならびに第三国における石油探鉱開発権益取得を目指す事になった。その結果、インド国営石油会社が先に権益付与を約束されていたアンゴラ沖の有望深海鉱区を、同国政府はソナンゴルに先買権を行使させて当該合弁企業に横取りさせている。今年六月には温家宝首相が訪問、エネルギー協力で合意し、この合弁企業による二つの深海鉱区取得が続いた。

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