オバマ支持が長続きする三つの理由

執筆者:田中明彦 2009年1月号
エリア: 北米 日本

 世論の指導者への支持率ほど急変するものはない。わが国の首相の支持率の低下傾向はいうまでもないが、ほかの多くの民主主義国でも、高い支持率を維持していくことは難しい。二〇〇一年の9.11事件直後に極めて高い支持率を獲得したブッシュ米大統領は、現在二〇%台の支持率である。韓国の李明博大統領も台湾の馬英九総統も、政権発足後の数カ月のうちに支持率は急降下してしまった。 現在、高い支持率を誇っているオバマ次期米大統領は、どうであろうか。大統領選挙での圧勝の背景には、アメリカ国民の熱狂的ともいえる高い期待があった。アメリカ国民は、オバマ大統領のもとアメリカが「変化」することを期待している。 しかし、オバマ次期大統領が直面する課題は、恐るべきものである。一九三〇年代以来ともいいうる金融危機、これがもたらす実体経済への影響。安全保障面でいっても、オバマ氏が重視するといっているアフガニスタンでは、状況はかえって悪化している。長期の課題としての気候変動への取り組みも、容易ならざるテーマである。 このような大変な課題と、移り気な世論の傾向からすれば、オバマ政権に与えられたハネムーンの期間は短いのではないか。政権発足直後の二、三カ月で失速して、弱体政権になってしまうのではないか。このような疑問が浮かぶ。

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