金融危機でも発揮された「オランダ・モデル」の強み

三井美奈
執筆者:三井美奈 2009年9月号
エリア: ヨーロッパ 日本

 経済は五%も収縮したのに、失業率は三%台。世界経済危機の中で、欧州のオランダが驚異的なパフォーマンスで注目されている。 その秘密は、就労人口の四七%を占めるパート労働力にある。パートといっても、給与水準や年金、休暇などの待遇と法的権利は常勤労働者とほとんど同じ。政府、企業、労働組合の三者が一体となり、約二十年がかりで作り上げた「オランダ・モデル」の強さが不況期のワークシェアリングに発揮された。 日米欧各国が財政出動に走る中、バルケネンデ政権のモットーは「時短で仕事を分け合おう」といたって地味。ドネル雇用相は今年六月、ジュネーブでの国際雇用会議で、「完全にクビになるより、就労時間を半減しても、働き口を確保する方がいいはずだ」と訴えた。

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執筆者プロフィール
三井美奈 1967(昭和42)年、奈良県生まれ。産経新聞外信部編集委員。一橋大学社会学部卒。読売新聞ブリュッセル支局員、エルサレム支局長、ハーバード大学日米関係プログラム客員研究員などを経て、2011~15年パリ支局長。2016年10月から現職。著書に『安楽死のできる国』『イスラエル―ユダヤパワーの源泉―』『イスラム化するヨーロッパ』など。
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