「米中タイヤ摩擦」の思わぬ波紋

執筆者:加瀬友一 2009年11月号
エリア: 中国・台湾 北米

保護主義防止が叫ばれるなかで発動された米国のセーフガード。もちろん中国の大反発を買ったが、米国はなぜ読みを誤ったのか――。「北京がこれほど的確に政権の急所を突いてくるとは、想定していませんでした。私たちは中国政府の分析力と戦略性を、いささか甘く見ていたようです」 米国の通商政策の関係者が苦笑いしながら、こんな本音を漏らした。話題は中国製の自動車タイヤをめぐる米中間の貿易摩擦である。 オバマ大統領は米国時間で九月十一日の深夜、中国製タイヤを対象とする緊急輸入制限措置(セーフガード)の発動を発表。中国政府はこれに敏感に反応し、商務省の陳徳銘部長(商務大臣)が翌十二日に米国の措置を非難する緊急声明を出した。

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