介護・食・観光などに「段位」 政府が検討?

原英史
執筆者:原英史 2010年9月1日
カテゴリ: 政治
エリア: 日本

 政治ニュースは民主党の代表選一色になっていますが、政策/行政の話を中心に取り上げていきたいと思います。

 まずは、9月1日配信の読売新聞の記事「介護の技量に『段位』、雇用促進へ認定制度検討」から。

 この記事によると、政府は「介護・ライフケア」「環境・エネルギー」「食・観光」など将来の成長が見込まれる分野で、職業の習熟度や知識を客観的に示す「段位」認定制度の本格的な検討に着手したのだそうです。この制度の導入により、「企業は求職者を評価しやすくなり、求職者も就職に必要な能力を見極めやすくなる」ということです。

 かつて、資格・検定制度づくりが、役所で流行っていたことがあります。往々にして、運営主体は役所と表裏一体の公益法人(役員は天下り官僚とか)。こうした法人が、手っ取り早く稼ぐための、格好の官業ビジネスだったわけです。

「介護・食・観光などに段位」という話、詳細は分かりませんが、かつての資格・検定制度の焼き直しに見えてなりません。

 世の中は、”お上”による「認定」(公益法人による段位認定など)から、お客さん(利用者)による「評価」にシフトしているのではないでしょうか。

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執筆者プロフィール
原英史
原英史 1966年東京都生れ。東京大学法学部卒、米シカゴ大学院修了。89年通商産業省(現・経済産業省)入省。大臣官房企画官、中小企業庁制度審議室長などを経て、2007年から安倍・福田内閣で行政改革・規制改革担当大臣の補佐官を務める。09年7月退職。株式会社政策工房を設立し、政策コンサルティング業を営む。大阪府・市特別顧問、国家戦略特区ワーキンググループ委員(内閣府)、社会保障審議会年金事業管理部会委員(厚生労働省)を務めるほか、NPO法人万年野党理事、「地方議会を変える国民会議」発起人など。著書に『官僚のレトリック』(2010年、新潮社)、『「規制」を変えれば電気も足りる』(2011年、小学館101新書)、『日本人を縛りつける役人の掟/岩盤規制を打ち破れ』(2014年、小学館)、『国家と官僚』(2015年、祥伝社新書)。
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