「オバマ離れ」が進む無党派層

足立正彦
執筆者:足立正彦 2010年10月21日
カテゴリ: 国際
エリア: 北米

 オバマの大統領支持率が引き続き低下傾向にある。米ギャラップ社の最新世論調査では支持率が46%、不支持率が48%となり、支持・不支持が逆転したままである。1年9ヶ月前の大統領就任直後には68%にも達していた支持率は、今年1月に故エドワード・ケネディ上院議員の空席を埋めるマサチューセッツ州選出連邦上院議員補欠選挙で民主党候補が敗北を喫する中、大統領就任1年目を迎えた時点で50%割れし、最近では概ね40%半ばで推移している。大統領就任直後から実に20ポイント以上の下落だ。

 米国では民主党、共和党の二大政党制が確立しているが、米ギャラップ社が先月13日から16日に実施した政党帰属意識に関する世論調査では、共和党員30%、無党派層41%、民主党員28%との回答になっている。オバマを支えてきた無党派層の支持率は、大統領就任時には60%前半であったが、最新の各種世論調査では40%前半にまで落ち込んでおり、20ポイントも下落した。オバマが訴えた「変革(“change”)」に無党派層も失望していることがわかる。

 2006年中間選挙で民主党に上下両院で過半数をもたらし、そして、2008年大統領選挙・連邦議会選挙でオバマを次期大統領に当選させるとともに、民主党の議席をさらに伸長させたのは、ブッシュ政権と”Do Nothing Congress”と呼ばれて具体的成果を生まなかった共和党主導議会に愛想を尽かした無党派層だった。だが、オバマ政権が積極的な財政支出を行ったにもかかわらず、現在、米経済の回復力は脆弱で、大幅に増大した連邦財政赤字を前に無党派層は10ポイント差で民主党よりも共和党優勢となっている。

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執筆者プロフィール
足立正彦
足立正彦 住友商事グローバルリサーチ シニアアナリスト。1965年生れ。90年、慶應義塾大学法学部卒業後、ハイテク・メーカーで日米経済摩擦案件にかかわる。2000年7月から4年間、米ワシントンDCで米国政治、日米通商問題、米議会動向、日米関係全般を調査・分析。06年4月より現職。米国大統領選挙、米国内政、日米通商関係、米国の対中東政策などを担当する。
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