中国で台頭する「欧米留学組」

執筆者:金子秀敏 2000年12月号
カテゴリ: 国際
エリア: 中国・台湾 北米

「太子党」「団派」にかわり主流を占める可能性も 米国シリコンバレーにある七千社のハイテク企業のうち二千社が中国系だ。中国人技術者が、インド人とともに米国のIT産業を支えている。 中国の対外開放政策が始まって以来、米国やカナダに出た中国人留学生は四十万人。そのうち二十万人が帰国せず、頭脳流出した。彼らを中国に呼び戻せば、たちどころにシリコンバレーの二つや三つ中国に移転できる計算になる。海外に流出した技術者を呼び戻し、次世代の幹部に登用しようという動きが、中国で出てきた。 民主社会を体験した欧米留学組を不用意に中国社会の中核に据えると、一党独裁体制が動揺しかねない。だが、留学生には、親の特権を利用して海外留学した共産党幹部の子女が多い。これなら信用できる。その筆頭が、江沢民・国家主席の長男で米国帰りの江綿恒・中国科学院副院長である。 次の次の指導者は江綿恒? 中国は二〇〇二年の共産党第十六回党大会で中央委員が入れ替わり、新しい指導部を選出する。これまで党の人材供給源は「太子党」と呼ばれる権力者の子女と、「団派」と呼ばれる共産主義青年団の出身者が独占してきた。それに加えて「欧米留学組」が、新興勢力として台頭している。

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