ゲームビジネス「二〇〇一年の暗雲」

執筆者:宮沢章夫 2001年1月号

苦況に陥ったソニーとセガ。好調の任天堂も頼りは携帯ゲーム機だけ 日本が世界を牽引している数少ない産業のひとつ、家庭用ゲーム機ビジネスが曲がり角に立っている。「パソコンに代わる半導体技術革新の牽引役」「ブロードバンド時代の最も有力な家庭用端末」「インタラクティブという新しい娯楽の創出」――。二十世紀末に登場した家庭用ゲーム機はその進化を盛んに喧伝されたが、二十一世紀を迎えてその言説はどれも実現に至っていない。任天堂、ソニー、セガが三つ巴となって一兆円産業に育てたゲーム業界は、いまや競争の原動力さえも失っている。家庭用ゲーム機ビジネスは、一九八三年の誕生以来、最大の危機に直面している。打開策は人事と合併? 昨年十二月一日、国内のレコード最大手、ソニー・ミュージックエンタテインメント(SME)は、業績不振により丸山茂雄社長が引責辞任する人事を発表した。丸山氏は、佐野元春や小室哲哉を育てた名物プロデューサーで、レコード業界の看板的人物であると同時にソニーのソフト部門のキーパーソン。ハード志向の強いソニー幹部への歯に衣を着せぬ発言で有名だっただけに、突然の辞任はソニーの出井伸之会長による解任かと憶測を呼んだ。

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