財務悪化と炭疽菌、米郵政公社「二正面の戦い」

執筆者:ルイス・ジェイコブソン 2001年12月号
タグ: アメリカ
エリア: 北米

二十億ドルを超す赤字を抱え、合理化を求められる米郵政公社(USPS)だが、郵便物から炭疽菌が発見される異常事態に、新たな対応を迫られている。[ワシントン発]米国郵政公社(USPS)は、年間二千億通の郵便物を集配し、六百億ドルを超す年間収入を誇る。従業員数は八十万人で、スーパーのウォルマートに次ぐ全米第二の“民間企業”である。だが、その巨大な公社にとって、二〇〇一年は最も厳しい年の一つとして記録に残ることになるだろう。 三月、USPSは赤字総額が二十億ドルを超える見通しであることを発表。四月には、米議会の調査機関である会計監査院の院長が、USPSは「財務問題や事業上の問題を抱えており、このままでは全国一律の郵便集配を継続できるかどうかわからない」と議会で証言、USPSを批判した。

カテゴリ: 経済・ビジネス
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