インテリジェンス・ナウ
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北朝鮮核情報も操作? 疑惑の人物の名前

春名幹男
執筆者:春名幹男 2004年1月号
カテゴリ: IT・メディア 国際
エリア: 北米 朝鮮半島

 米メディアの報道は、写真まで含めて、疑ってかからないと間違ってしまう時代になった。 十一月二十七日の感謝祭休日、バグダッド国際空港内の米軍基地を極秘で電撃訪問したブッシュ大統領。大統領が七面鳥の大皿を両手で抱えるシーンをテレビや新聞で見て、誰もが大統領が直接七面鳥を兵士に切り分けたと思うだろう。 感謝祭の七面鳥は、家族一緒に味わうものだ。危険な戦地の夫や息子、娘を突然、大統領が慰問し、七面鳥をふるまい、大統領の人気を回復させる作戦だ。 だが実は、大皿はお飾りだけ。基地の食堂で七面鳥が準備されているのかどうか分からなかったので、業者に準備させ、大統領専用機で運び込んだという。実際は、兵士たちはいつものビュッフェから食事を受け取った。「ライス補佐官とのカップルを装ってテキサスを脱出した」「飛行中BA(英国航空)の旅客機と遭遇した」という逸話も実は作り話だったようだ。大統領に批判的なニューヨーク・タイムズ紙やCNNテレビに同行取材のお呼びがかからなかった理由がわかる。 世論操作は、国民の人気取りだけが目的ではない。日本の安全保障にもかかわる、北朝鮮の核兵器開発をめぐっても、ブッシュ政権内のタカ派は、危うい情報をリークしていたようだ。

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執筆者プロフィール
春名幹男
春名幹男 1946年京都市生れ。大阪外国語大学(現大阪大学)ドイツ語学科卒業。共同通信社に入社し、大阪社会部、本社外信部、ニューヨーク支局、ワシントン支局を経て93年ワシントン支局長。2004年特別編集委員。07年退社。名古屋大学大学院教授を経て、現在、早稲田大学客員教授。95年ボーン・上田記念国際記者賞、04年日本記者クラブ賞受賞。著書に『核地政学入門』(日刊工業新聞社)、『ヒバクシャ・イン・USA』(岩波新書)、『スクリュー音が消えた』(新潮社)、『秘密のファイル』(新潮文庫)、『スパイはなんでも知っている』(新潮社)などがある。
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