【インタビュー】ジェラルド・カーティス(米コロンビア大学教授) 「小泉後」には、何が起きるかわからない

執筆者:フォーサイト編集部 2004年7月号
カテゴリ: 政治
エリア: 日本

自民党政治を支えてきた「暗黙の了解」という「非公式な調整メカニズム」。これが崩れて久しいにもかかわらず、とって代わるべき新たなルールはない。そのためにすべては中途半端なまま。だが水面下には確かな動きがある。「自民党政治は脆弱な土台の上に立つ立派な建物のようなものである。従って、いつ崩れてもおかしくはない」 一九九〇年代、日本社会が大きく変貌する中で、自民党政治を支えてきた社会基盤が崩壊し、いわゆる「永田町の論理」が通用しなくなっていることを指摘してきたジェラルド・カーティス氏は、表面上大きな動きがないかに見える現在の政界においても、水面下には確かな動きがあると見る。参議院選を前に、四十年近く「外部の目で、内側から」永田町を見続けてきた教授の目に、現在の日本政治はどう映っているかを聞いた。「マナーからルールへ」――最近、お気に入りのフレーズがあるそうですね。カーティス 千代田区の街頭で喫煙が禁止された頃から、街のあちこちで「マナーからルールへ」というポスターを見かけるようになりました。私は、これは今の日本を象徴する言葉だと思うのです。誰に何も言われなくても歩きタバコはしないし、空き瓶のポイ捨てもなかった。そういう社会から、ルールを決めて規制しなくてはならない社会に日本が変わった。つまり、それまで社会を支えてきた「暗黙の了解」が機能しなくなり、代わって透明性のある規則が必要になったということです。それに従って、ルールの専門家である弁護士や公認会計士がこれまで以上に必要となっている。それが今の日本社会なのです。

この記事は役に立ちましたか?
フォーサイト最新記事のお知らせを受け取れます。
この記事をSNSにシェアする
執筆者プロフィール
フォーサイト編集部 フォーサイト編集部です。電子書籍元年とも言われるメディアの激変期に、ウェブメディアとしてスタートすることになりました。 ウェブの世界には、速報性、双方向性など、紙媒体とは違った可能性があり、技術革新とともにその可能性はさらに広がっていくでしょう。 会員の皆様のご意見をお聞きし、お力をお借りしながら、新しいメディアの形を模索していきたいと考えております。 ご意見・ご要望は「お問い合わせフォーム」や編集部ブログ、Twitterなどで常に受け付けております。 お気軽に声をお聞かせください。よろしくお願いいたします。
comment:0
icon
  • 記事の閲覧、コメントの投稿には、会員登録が必要になります。
フォーサイトのお申し込み
逆張りの思考
注目記事ランキング
  • 24時間
  • 1週間
  • f
最新コメント
最新トピック
  • 新着
  • 高評価
  • コメント数順