今回は、「中道右派の右」ということについて考えてみたい。
前稿(「『大統領』登場で急展開見せるドイツ『大連立』交渉」2017年11月28日)で、ドイツの自由民主党(FDP)クリスティアン・リントナー党首が、オーストリア国民党のセバスティアン・クルツ党首やフランスのエマニュエル・マクロン大統領の後を追い、「中道右派の右」を票田として見定めているとの見方を紹介した。アンゲラ・メルケル首相率いるキリスト教民主社会同盟(CDU/CSU)は、元々は中道右派なのだが、メルケル政権になり左寄りの姿勢を強めてきた。これに不満を持ちつつも、極右は主張が過激すぎてついていけない、という有権者をターゲットにしていこうというもので、これも元々中道右派のFDPを更に右寄りに持っていくということである。
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