世界で頻発する「サプライチェーン攻撃」という脅威

執筆者:山田敏弘 2018年4月19日
昨年、猛威を振るった「NotPetya 」の身代金要求画面(フォーティネット社のホームページより)

 

 2017年4月、『日本経済新聞』電子版に掲載された「ぴあ、個人情報15万件流出か」という記事が、サイバーセキュリティに携わる関係者たちの注目を集めた。

 一連の記事によればその1カ月ほど前、バスケットボール「B.LEAGUE(Bリーグ)」のチケット販売サイトとファンクラブサイトがサイバー攻撃によって不正にアクセスされた。これにより、悪意ある第3者が、最大約15万5000件の個人情報を盗んだ。その中には、利用者のクレジットカード情報も3万件以上含まれていた。結局、クレジットカードの不正利用は379件に及び、被害額は少なくとも880万円を超えた。

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執筆者プロフィール
山田敏弘(やまだとしひろ) 国際情勢アナリスト、国際ジャーナリスト、日本大学客員研究員。講談社、ロイター通信社、ニューズウィーク日本版、MIT(マサチューセッツ工科大学)フルブライトフェローを経てフリーに。著書に『モンスター 暗躍する次のアルカイダ』(中央公論新社)、『ハリウッド検視ファイル トーマス野口の遺言』(新潮社)、『ゼロデイ 米中露サイバー戦争が世界を破壊する』(文藝春秋)、『CIAスパイ養成官』(新潮社)、『サイバー戦争の今』(KKベストセラーズ)、『世界のスパイから喰いモノにされる日本』(講談社)、『死体格差 異状死17万人の衝撃』(新潮社)、『プーチンと習近平 独裁者のサイバー戦争』(文春新書)。公式YouTube「山田敏弘 SPYチャンネル」 (https://www.youtube.com/channel/UCVITNlkbLneMV-C9FxzMmEA)も更新中
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