[バンコク発]タクシン元首相の「傀儡」と揶揄されながら今年二月に発足したタイのサマック政権が大きく揺れている。六党から成る連立政権は下院(定数四百八十)の三分の二の議席を占めるが、タクシン氏直系の最大与党「国民の力党」が、憲法裁判所から解党処分を受ける可能性が出てきたのだ。 最高裁判所は七月上旬、同党副党首だったヨンユット前下院議長が昨年十二月の総選挙の際、選挙法違反(買収)を行なったと認定し、有罪判決を下した。 現憲法は「政党幹部が選挙違反を知りながら放置したと憲法裁が認定し、政党の解散を命じた場合、党首や執行役員の被選挙権を五年間停止する」と規定している。
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