資生堂美容部長として日々充実した仕事をこなすあきに、友人が『婦人公論』を持ってきた。
「少し前のものなんだけど、あなたたち夫婦のことが書かれてあったから。今のあなただったら冷静に読むことができると思って」
と渡してくれた『婦人公論』には「愛情と芸術の谷間〜藤原義江・あき夫妻の危機 立山真二」という特集が6ページにもわたり書かれていた。義江のアメリカ公演の失敗と砂原美智子との恋愛。最後にはあきに対してのメッセージで、
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