岩瀬昇のエネルギー通信 (245)

「シェール」より危機「オイルサンド」救済で「関税措置」は無駄

執筆者:岩瀬昇 2020年4月6日
エリア: アジア 中東 北米
ホワイトハウスの広報担当者が公開した、主要な大手石油企業トップらとトランプ大統領との会談の模様。要は「業界のためにオレは頑張っている」という政治的パフォーマンスか
 

 政治とはまったく無縁の生活をしてきた筆者だが、今年2月12日、初めて国会の一角に足を踏み入れ、「参議院資源エネルギーに関する調査会」で意見陳述をする機会を得た。

 その折、議員先生方の質問・意見表明に強烈な印象を受けた。先生方はみな、24時間365日、「政治的」でなければならないのだ、と。

 筆者には、先生方の発言の1つ1つが、すべからく選挙民からどう見えるかを意識したものだと感じられたのだった。

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執筆者プロフィール
岩瀬昇(いわせのぼる) 1948年、埼玉県生まれ。エネルギーアナリスト。浦和高校、東京大学法学部卒業。71年三井物産入社、2002年三井石油開発に出向、10年常務執行役員、12年顧問。三井物産入社以来、香港、台北、2度のロンドン、ニューヨーク、テヘラン、バンコクの延べ21年間にわたる海外勤務を含め、一貫してエネルギー関連業務に従事。14年6月に三井石油開発退職後は、新興国・エネルギー関連の勉強会「金曜懇話会」代表世話人として、後進の育成、講演・執筆活動を続けている。著書に『石油の「埋蔵量」は誰が決めるのか?  エネルギー情報学入門』(文春新書) 、『日本軍はなぜ満洲大油田を発見できなかったのか』 (同)、『原油暴落の謎を解く』(同)、最新刊に『超エネルギー地政学 アメリカ・ロシア・中東編』(エネルギーフォーラム)がある。
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