「ポスト・コロナ」時代にどうなる「米中関係」「中東・ロシア」(下)

【特別採録】東大先端研「白熱オンライン会議」

執筆者:池内恵 2020年6月23日
「Zoomウェビナー」を使ったオンラインでの議論はまさに白熱した(上段左から=池内氏、坂元氏、川島氏、下段左から杉田氏、小泉氏、「バーチャル東大先端研」)。現在「YouTube」でも公開中
 

小泉悠 今回の新型コロナウイルスの問題は、コロナ前から生じていた現象を加速させる動きと、大きく変質させる動きの両方をもたらしている。1つは、パワー、経済力、テクノロジーといった物理的パワーが関わる大国間競争にコロナ問題が影響を及ぼしている。もう1つは、国家はどうあるべきか、国家と社会の関係はどうあるべきかという統治理念をめぐる、米ロ間、米中間の体制間競争にも影響を及ぼしている。

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執筆者プロフィール
池内恵(いけうちさとし) 東京大学先端科学技術研究センター グローバルセキュリティ・宗教分野教授。1973年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科地域文化研究専攻博士課程単位取得退学。日本貿易振興機構アジア経済研究所研究員、国際日本文化研究センター准教授を経て、2008年10月より東京大学先端科学技術研究センター准教授、2018年10月より現職。著書に『現代アラブの社会思想』(講談社現代新書、2002年大佛次郎論壇賞)、『イスラーム世界の論じ方』(中央公論新社、2009年サントリー学芸賞)、『イスラーム国の衝撃』(文春新書)、『【中東大混迷を解く】 サイクス=ピコ協定 百年の呪縛』 (新潮選書)、 本誌連載をまとめた『中東 危機の震源を読む』(同)などがある。個人ブログ「中東・イスラーム学の風姿花伝」(http://ikeuchisatoshi.com/)。
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