中国との関係強化を訴える候補者への支持が高い選挙区が狙われる？［台湾・台北の孫文記念堂］（C）REUTERS/Carlos Garcia Rawlins
［台北発／ロイター］来年1月13日に台湾総統選と立法委員（国会議員）選挙が迫る中、中国政府が数百人の台湾人政治家に格安で中国への旅行を斡旋していると台湾の関係筋などが伝えている。
蔡英文総統をはじめとする台湾高官は、「中国が中国政府との関係緊密化を求める候補者に有権者を誘導しようとするかもしれない」と選挙干渉への警告を発してきた。しかし、こうした活動の規模はこれまで報告されてこなかった。
中国政府は総統選挙と立法委員選挙を「平和か戦争か」の選択だと位置づけている。また与党・民進党を危険な分離主義者と呼び、台湾人に「正しい選択」をするよう促している。
台湾の法律では、選挙運動で中国を含む「外部の敵対勢力」から資金を受け取ることを禁じている。台湾南部の検察当局は先ごろ、草の根政治家を含む22人を選挙法と治安維持法違反の疑いで捜査していると発表した。
台湾治安当局者によると、当局は全土で過去1カ月間に400件以上の訪中案件を調査しており、そのほとんどが区長や村長といった地元有力者によるものだという。宿泊、交通、食事が割引価格で提供されるこの旅行は、中国の台湾事務弁公室傘下の組織から補助金が提供されていると見られ……
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