9月30日エクアドルで公務員法制定に反対した警官がストライキを行い、説得に当たろうとしたコレア大統領が一時監禁状態に置かれ、軍により救出される事態が発生した。騒乱の中で略奪が発生、政府は全土に一週間の非常事態宣言を発令し軍の出動を命じた(報道によれば全土で8名が死亡)。
大統領は警官の反乱を「クーデター未遂」と非難したが、賞与カットなどを盛り込む公務員法への不満に起因する抗議活動で、自ら警察本部に乗り込んで挑発し催涙弾を被弾するなど、奇抜な行動で知られる大統領の軽率な行為が事件の性格を変えたという側面もある。軍首脳部も大統領支持をいち早く表明したこと、後継指導者の不在という点からみても、政権交替を直接狙ったものとは考えにくい。中南米諸国や米国政府もこぞって政権支持を表明、事態は国家警察のマルチネス司令官の辞任で幕引きとなった。
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