インド首相訪日~本格的な日印経済協力の一歩

執筆者:山田剛 2010年10月27日
エリア: アジア

 インドのマンモハン・シン首相は25日、菅直人首相との日印首脳会談で、両国による経済連携協定(EPA=FTAの拡大版)締結に正式合意。中国による「禁輸」騒ぎでにわかに注目されたレアアースの開発・対日供給をめぐる協力を確認、微妙な問題をはらむ日印原子力協力についても「早期の決着」を目指すことで一致した。実際のEPA発効には、インド人看護師・介護士の受け入れ問題の未決着もあってまだ多少の時間がかかりそうだが、今回の合意により、2005年の小泉首相(当時)訪印によって明確な道筋がつけられた日印経済協力がようやく本格化への第一歩を踏み出すことになりそうだ。

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執筆者プロフィール
山田剛(やまだごう) 日本経済研究センター主任研究員。1963年生れ。日本経済新聞社入社後、国際部、商品部などを経て、97年にバーレーン支局長兼テヘラン支局長、2004年にニューデリー支局長。08年から現職。中東・イスラム世界やインド・南アジアの経済・政治を専門とする。著書に『知識ゼロからのインド経済入門』(幻冬舎)などがある。
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