タワックル・カルマン(イエメン)のノーベル平和賞受賞

執筆者:池内恵 2011年10月7日
タグ: シリア 日本

 2011年度のノーベル平和賞は、イエメンのタワックル・カルマン(Tawakkul Karman)が、リベリアの二人の女性政治家・活動家と共に、受賞した。カルマンはイエメンのサーレハ政権を揺るがしている大規模デモの、主要な立役者である。

 ノルウェーのノーベル賞委員会のプレスリリースでは、「『アラブの春』の以前にも以後にも、最も困難な状況下で、タワックル・カルマンは女性の権利とイエメンにおける民主主義と平和のための闘争において主導的な役割を果たしてきた」と意味づけた。

In the most trying circumstances, both before and during the “Arab spring”, Tawakkul Karman has played a leading part in the struggle for women’s rights and for democracy and peace in Yemen.

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執筆者プロフィール
池内恵(いけうちさとし) 東京大学先端科学技術研究センター グローバルセキュリティ・宗教分野教授。1973年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科地域文化研究専攻博士課程単位取得退学。日本貿易振興機構アジア経済研究所研究員、国際日本文化研究センター准教授を経て、2008年10月より東京大学先端科学技術研究センター准教授、2018年10月より現職。著書に『現代アラブの社会思想』(講談社現代新書、2002年大佛次郎論壇賞)、『イスラーム世界の論じ方』(中央公論新社、2009年サントリー学芸賞)、『イスラーム国の衝撃』(文春新書)、『【中東大混迷を解く】 サイクス=ピコ協定 百年の呪縛』 (新潮選書)、 本誌連載をまとめた『中東 危機の震源を読む』(同)などがある。個人ブログ「中東・イスラーム学の風姿花伝」(http://ikeuchisatoshi.com/)。
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