トルコ全土で3月30日に投票が行われる、各都市の市長を選出する統一地方選挙は、エルドアン政権の命運を分ける重要な意味を持つようになってきた。やや劇的に表現すれば、エルドアン首相が、建国の祖ケマル・アタチュルクに続く「トルコ共和国中興の祖」となれるか否かは、この選挙にかかっているといってもよい。
エルドアン首相への逆風
もちろん地方の首長選挙そのものがエルドアン首相の政権運営に直接影響を与えるわけではない。しかし今回の選挙は、国民のエルドアン政権への支持が実際にどれだけあるのかを計る、バロメーターとしての意義を日増しに高めている。そしてまさに今、エルドアン首相は国民が投票で現政権に明確な支持を表明することを必要としているのである。
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