[パロアルト発]何十年もの間、アメリカの理工系トップ大学といえば、誰もが認める世界の頂点だった。しかし、インターネットの普及とグローバリゼーション、世界規模での生活水準の向上によって、科学者がどこで研究し、どこで教えるか、広い選択肢を持つようになった今、中国やインドを筆頭に各国は科学技術研究のレベルを飛躍的に上げている。果たして、アメリカの大学はこの先もリードを保つことができるのだろうか。それこそが、米大学経営陣にとって目下、最大の関心事である。「短期的には、あまり心配はしていません」と語るのは、スタンフォード大学工学部のジム・プラマー学部長だ。「というのも、世界のトップという地位を手に入れるには――少なくとも大学院レベルでは――一部の人が考えるよりずっと多くの時間が必要だからです。ただし、長い目で見れば、中国、インドをはじめ世界各国からの挑戦に晒されることは疑う余地がないでしょう」。
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