
ライトアップされたカザンのクル=シャーリフ・モスク ©時事
ロシアで最大の“少数民族”
タタールと聞いて読者の皆さんは何を思い浮かべるだろう。タルタルソースや、タルタルステーキ(生肉)、韃靼そばなどだろうか。あるいは高校の世界史で「タタールのくびき」という言葉を聞いたことがある人もいるかもしれない。いずれにしてもあまり馴染みがないという人のほうが多いと思うが、実はタタール人は、ロシア連邦ではロシア人に次ぐ人口を抱える最大の“少数民族”で、全国に約800万人が暮らしている 。(なお、タタール、韃靼は時代や場所により様々な民族のことを指しており、文中ではタタールスタン共和国の基幹民族たるヴォルガ・タタール人を指す。)

「フォーサイト」は、月額800円のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。
フォーサイト会員の方はここからログイン