Weekly北朝鮮『労働新聞』
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金正恩の娘が約3カ月ぶりに公の場に登場(2025年11月30日~12月6日)

執筆者:礒﨑敦仁 2025年12月8日
タグ: 北朝鮮 金正恩
エリア: アジア
朝鮮人民軍空軍創設80周年記念行事に娘を同行させた[パイロットを激励する金正恩国務委員長と娘(右手前)=2025年11月28日、北朝鮮・元山](C)EPA=時事
9月初旬、金正恩国務委員長は「中国人民抗日戦争及び世界反ファシズム戦争勝利」80周年記念行事に参加するため訪中し、そこに娘を同行させて注目された。娘の動静はそれ以来報じられていなかったが、今回久々に公の場に姿を現した。【『労働新聞』注目記事を毎週解読】

 11月30日付は、朝鮮人民軍空軍創設80周年の記念行事が28日に葛麻(カルマ)飛行場で開催されたことについて第1面から4ページかけて大きく報じた。注目点はイベントの中身よりも、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長の娘が約3カ月ぶりに登場したことである。彼女の動静が確認されたのは9月初旬の訪中以来であり、「尊敬するお子さまが同行された」との一文が記事に挿入されたのは、駐朝ロシア大使館への訪問を報じた5月10日付以来となった。

カテゴリ: 政治
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執筆者プロフィール
礒﨑敦仁(いそざきあつひと) 慶應義塾大学教授。専門は北朝鮮政治外交。1975年生まれ。慶應義塾大学商学部中退。韓国・ソウル大学大学院博士課程に留学。在中国日本国大使館専門調査員、外務省第三国際情報官室専門分析員、警察大学校専門講師、米国・ジョージワシントン大学客員研究員、ウッドロー・ウィルソンセンター客員研究員など歴任。著書に『北朝鮮と観光』(毎日新聞出版)、『北朝鮮を読み解く』(時事通信社)、共著・編著に『最新版北朝鮮入門』(東洋経済新報社)、『北朝鮮を解剖する』(慶應義塾大学出版会)など。
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