経済安全保障推進法案の責任者だった藤井敏彦・前内閣官房経済安全保障法制準備室長の更迭劇が波紋を広げ続けている。藤井氏とその周辺によって法案が歪められた可能性、経済安保が絡むビジネスとの関わりなどにも注目が集まる状況だ。
無届けの兼業やセクハラなどが指摘された藤井氏は、国家安全保障局(NSS)の初代経済班長も務めた有望な官僚だった。3月9日付で停職12カ月の処分が決まり、これを受けて辞職した。9年で約1600万円の報酬が問題なのは言うまでもないが、それ以上に重く捉える必要があるのが経済安全保障の「利権化」だ。

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