ロシアがアジアにやって来る――韓国の困惑、中国の迷惑
Foresight World Watcher's 5Tips
18日から二日間の日程で行われたウラジーミル・プーチン大統領訪朝で、ロシアと北朝鮮の間に戦略パートナーシップ条約が結ばれました。その4条では相互の軍事支援も定められたとのこと。条約の内容についての分析や国際情勢に与える影響については改めて専門家の論考を掲載しますが、まずは海外メディアから関連記事をピックアップします。
プーチン訪朝に合わせ中国と韓国の間で初の外交・安全保障対話が開かれたように、最も直接的な影響を受けるのは両国でしょう。西側への対抗軸が必要ながらも「悪の枢軸」の一員と見られたくはない中国、対北の安全保障確保と対ロ関係がもたらす利益を両にらみする韓国にとって、事態はどのような意味を持つのでしょうか。この問題の潜在的主要アクターとも言えるアメリカでは、韓国に核を保有させ自国が「小国との核戦争に踏み出す」ことを避けよとの声もあるようです。
フォーサイト編集部が週末に熟読したい海外メディア記事5本、皆様もよろしければご一緒に。
Vladimir Putin's dangerous bromance with Kim Jong Un【Economist/6月16日付】
ロシアのプーチン大統領が北朝鮮とベトナムを歴訪した。北朝鮮へは24年ぶり、ベトナムへは7年ぶり。このうち北朝鮮訪問について英「エコノミスト」誌は「ウラジーミル・プーチンの金正恩との危険な兄弟愛」(ソウル発6月19日付)で次のように分析している。
「このような表面的な友好関係は、友情の限界を露呈させている。ロシアは国際的な制裁を侮蔑しているかもしれないが、だからといって北朝鮮の核武装の強化を急いで支援するわけではない。ロシアは最も機密性の高い技術を供与することなく、さまざまな恩恵を引き出すことができる。自国の生産が拡大するにつれ、北朝鮮の弾薬に対する必要性は低下する可能性がある」
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