「廃炉」で訴訟される三菱重工――「原発輸出」のリスクとは

 廃炉が決まったサンオノフレ原子力発電所 (C)AFP=時事
廃炉が決まったサンオノフレ原子力発電所 (C)AFP=時事

 安倍晋三首相が熱心に推進している「原発輸出戦略」が早くも揺らぎ始めた。震源地は米カリフォルニア州にあるサンオノフレ原子力発電所。昨年1月、三菱重工業が製造した蒸気発生器の配管で異常な摩耗が発生して原子炉が緊急停止、米原子力規制委員会(NRC)が稼働を禁じる事態に発展した。運営主体の南カリフォルニア・エジソン社(SCE)は今年6月7日に2つの原子炉の再稼働を断念して廃炉を決定、7月18日には原発停止で生じた損害の全額賠償を三菱重工に求める方針を公表した。現地メディアは請求額が数十億ドル規模になると報じており、東京証券市場では三菱重工の株価が急落している。

 

係争コストは15億ドル!?

 7月17日の終値が652円だった三菱重工の株価は8営業日連続で続落した。29日終値は533円、8日間で119円(18%)の急落。30日に多少は反発したが(終値543円)、サンオノフレ問題は今後も尾を引き、当面上値は重そうだ。三菱重工は、

「契約上の当社の責任は1億3700万米ドル(約137億円)であり、代替燃料コストを含め間接被害は排除されている」

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