急成長する「アジアの格安航空」が日本を狙う

執筆者:森山伸五 2010年3月号
カテゴリ: 国際 経済・ビジネス

 日本航空は会社更生法の適用を申請し、企業再生支援機構のもとで再建を進めることになった。米欧では航空自由化が進展した一九九〇年代以降に各国を代表する「ナショナル・フラッグ」キャリアなど大手航空会社が次々と経営破綻したが、大手航空が抱える高コスト構造という問題を日航も克服できなかった。 その傍らで、航空業界では格安航空会社旋風が吹き荒れている。LCC(ロー・コスト・キャリア)という呼び名そのままに、低コストを武器に価格破壊を起こし、シェアを伸ばしている。八五年にアイルランドで創業したライアンエアーは八十路線以上を展開、国際旅客数で世界首位に立った。米ジェットブルーはニューヨークのJ. F. ケネディ空港をハブに五十路線以上を運航する。 今や格安航空の波はアジアにも押し寄せている。代表格はマレーシアのエアアジアだ。クアラルンプールのLCC専用ターミナルをハブに香港、広州、ジャカルタ、バンコク、コルカタなど国内外に六十以上の路線を運航。世界経済危機で航空需要が低迷した二〇〇八、〇九年も黒字を維持、〇九年後半は過去最高に近い業績を上げた。 そのほか、インドネシアのライオンエア、インドのキングフィッシャー、オアシス香港、中国の春秋航空などの独立系や、シンガポール航空子会社のタイガーエア、豪カンタス航空傘下のジェットスター、バリューエアなども路線網を国内からアジア域内、欧米まで広げつつある。

この記事は役に立ちましたか?
フォーサイト最新記事のお知らせを受け取れます。
この記事をSNSにシェアする
執筆者プロフィール
comment:0
icon
  • 記事の閲覧、コメントの投稿には、会員登録が必要になります。
フォーサイトのお申し込み
注目記事ランキング
  • 24時間
  • 1週間
  • f
最新コメント
最新トピック
  • 新着
  • 高評価
  • コメント数順