砕けたスリーダイヤの威信

執筆者:杜耕次 2000年10月号
カテゴリ: 経済・ビジネス 金融

三菱自動車事件が象徴する最強企業集団の落日 笑止千万というほかない。 三十一年間にわたるリコール(無料の回収・修理)隠しが発覚してメーカーとしての信頼が地に落ちた三菱自動車工業が、九月末に発表した社内処分のことである。 河添克彦社長は十月三十一日付で引責辞任するものの、取締役の肩書きは残る。問題発覚当初、「雪印の二の舞というのは大間違い」などと大見得を切っていたにもかかわらず、組織的な背信行為が次々に明らかになった。それでも辞任の決断ができず、複数の三菱グループ首脳の諫言によってようやく腹をくくった。だが、その結果が前任社長がボード・メンバーに残留する不自然な経営形態である。不信を募らせる顧客ユーザーや投資家がこの“刷新人事”をどう受け止めるか。この会社にはいまだに理解できていない。

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