国際論壇レビュー
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「トランプ現象」の深層:「長期経済停滞」と「大衆の怒り」

会田弘継

 もはや勢いを止めることはできない――。米大統領選の共和党候補者選びで快進撃を続ける不動産王ドナルド・トランプ。天王山とされた3月1日のスーパー・チューズデーでは、11州で行われた予備選・党員集会のうち7州を制覇した。3月8日現在、候補選びを終えた19州のうち12州をトランプが制した。

 次のヤマ場である3月15日のミニ・スーパー・チューズデーでトランプがフロリダ州とオハイオ州を制すれば、他候補は「万事休す」という見方がもっぱらだ。フロリダ州はマルコ・ルビオ、オハイオ州はジョン・ケーシック、それぞれトランプを追う候補の地元である。

 共和党大統領候補を射止める可能性だけではない。「トランプ大統領」の是非まで公然と議論されるようになった。スーパー・チューズデー直後の3月3日付『ニューヨーク・タイムズ(NYT)』読者投書欄トップには、トランプ大統領誕生の可能性を見くびるなという声が掲載されている。トランプは共和党自体と距離を置いているから、本選で民主党支持者からも票を奪いかねないという市民の警告だ。【Donald Trump and Hillary Clinton, After Super Tuesday, NYT, Mar. 2

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執筆者プロフィール
会田弘継
会田弘継 青山学院大学地球社会共生学部教授、共同通信客員論説委員。1951年生れ。東京外国語大学英米科卒。共同通信ジュネーブ支局長、ワシントン支局長、論説委員長などを歴任。2015年4月より現職。著書に本誌連載をまとめた『追跡・アメリカの思想家たち』(新潮選書)、『戦争を始めるのは誰か』(講談社現代新書)、訳書にフランシス・フクヤマ『アメリカの終わり』(講談社)などがある。
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