いま自衛隊は戦えるか?:「百発百中」でも守れないかもしれない「理由」

林吉永
執筆者:林吉永 2017年4月25日
エリア: 北米 朝鮮半島 日本
ミサイル迎撃の要・地対空誘導弾パトリオット(PAC3)だが、無尽蔵に撃てるわけではない[防衛省提供](c)時事

 

「集団的自衛権の行使」「駆けつけ警護」「共同防護」「北朝鮮の弾道ミサイル迎撃」といった「自衛隊の武器使用を伴う事態対処」は、今や自衛隊の当然の職務として受け容れられている。しかし、多くの人に「自衛隊が守ってくれるから自分たちは安全だ」という自衛隊過信の錯覚が生じていないだろうか。

弾薬量の基本単位=BL

 自衛隊員の能力、自衛隊の装備・技術が抜きん出て優れ、火器の命中精度が「百発百中」であっても、相手の攻撃を阻止できない「どう仕様もない状態」に陥ることは考えられる。それは、 “Ammunition Basic Load (BL)” が底を突いて戦えない状態が発生することである。「BL」は、「作戦戦闘の勝利に必要な弾薬・火器などの量を示す単位」と、『米陸軍省 FM(Field Manual)4-30-13, 1 March 2001, “AMMUNITION HANDBOOK : Appendix A Ammunition Basic Load”』に概念付けされ、自衛隊においても準用している。

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執筆者プロフィール
林吉永 はやし・よしなが NPO国際地政学研究所理事、軍事史学者。1942年神奈川県生れ。65年防衛大卒、米国空軍大学留学、航空幕僚監部総務課長などを経て、航空自衛隊北部航空警戒管制団司令、第7航空団司令、幹部候補生学校長を歴任、退官後2007年まで防衛研究所戦史部長。日本戦略研究フォーラム常務理事を経て、2011年9月国際地政学研究所を発起設立。政府調査業務の執筆編集、シンポジウムの企画運営、海外研究所との協同セミナーの企画運営などを行っている。
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