南仏ニース「トラック暴走テロ」から1年半(上)浮かび上がる「犯人像」と「謎」

国末憲人
執筆者:国末憲人 2018年2月14日
エリア: ヨーロッパ 中東
このトラックで惨劇は引き起こされた(C)AFP=時事

 

 フランス革命記念日にあたる2016年7月14日、南仏ニースの海岸通り「プロムナード・デ・ザングレ」を大型トラックが暴走し、花火大会の見物に集まった市民や観光客を次々となぎ倒したテロは、まだ多くの人の記憶に残っているだろう。犠牲者86人、負傷者約450人を出して「史上最悪の殺人」とも言われたこの事件で、トラックを運転したチュニジア人容疑者モハメド・ラフウェジ=ブフレル(Mohamed Lahouaiej Bouhlel、当時31)の実像が、事件から1年半を経て明らかになってきた。ブフレルが抱えていた裁判の記録を今年になってメディアが報じ、彼の凶暴性やサディズム的性格が浮かび上がっている。ただ、果たして彼はイスラム過激派だったのか。「イスラム国」(IS)とのつながりはあったのか。根幹の謎は、解明されたとは言い難い。

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執筆者プロフィール
国末憲人 1963年岡山県生まれ。85年大阪大学卒業。87年パリ第2大学新聞研究所を中退し朝日新聞社に入社。パリ支局長、論説委員を経て、現在はGLOBE編集長、青山学院大学仏文科非常勤講師。著書に『自爆テロリストの正体』『サルコジ』『ミシュラン 三つ星と世界戦略』(いずれも新潮社)、『ポピュリズムに蝕まれるフランス』『イラク戦争の深淵』『巨大「実験国家」EUは生き残れるのか?』(いずれも草思社)、『ユネスコ「無形文化遺産」』(平凡社)、『ポピュリズム化する世界』(プレジデント社)など。
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