前回は、北朝鮮とイランの専門家パネルの内側の話を中心に論じたが、専門家パネルが抱える苦労は、パネルの中での合意形成や捜査/査察の問題だけではない。より面倒なのは加盟国とのやり取りである。今回は専門家パネルが国連加盟国とどう付き合っていくのかについて、古川勝久さん著『北朝鮮 核の資金源:「国連捜査」秘録』(新潮社、以下「本書」)で書かれたシーンを参照しながら、イラン制裁専門家パネルから見えた風景を紹介していこう。
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