これを書いている時点で、リビアのカダフィ大佐は行方が判らない。2、3日前の朝刊には「海辺の町シルテにいるとの情報を、国民評議会側がつかんだ」と書いてあった。シルテはカダフィの生まれた町だそうである。 42年間というもの強気一点張りで押してきた男も、最後は生まれ故郷かと思っていると、その翌日の夕刊には「首都トリポリの南東約150キロのバニワリードにいて、反カダフィ派が町を包囲している」とあった。さらに新しい情報では、軍用車の大車列がブルキナファソヘ行ったという。本稿が出る頃には、カダフィはパリか北京にいるかもしれない。
この続きは会員登録をすると読むことができます。
「フォーサイト」は、月額800円のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。
フォーサイト会員の方はここからログイン