3.11から間もなく4年、福島第1原発の過酷事故はすべて、想像を超える巨大津波に起因するという根拠のない思い込みが、日本社会を覆っている。しかし、公開された「吉田調書」(故・吉田昌郎元福島第1原発所長の聴取記録)をじっくり読み進むと、この津波主因説が壮大な虚構である可能性が浮かんでくる。東京電力と経産省が企業責任と監督責任を回避するため、事故発生直後から繰り返し主張し、メディアを介して盛んに流布してきた津波主因説の怪しさ、胡散臭さが、現場責任者が思わずもらした本音トークから見えてくる。
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