「テレビの復活なくしてソニーの復活はない」。四月にソニーのテレビ事業(現在は組織改編でホームエンタテインメント事業)本部長に就任した石田佳久氏は、そう公言する。 テレビ市場では、日本のメーカーが得意とする高級機種と、低価格商品との性能の差が急速に縮小。さらに、高級機種の値崩れと円高のダブルパンチが日本勢を襲い、大幅な赤字を出すこととなった。 ソニーも「BRAVIA(ブラビア)」ブランドで展開する液晶テレビ事業で一千億円を超える赤字を計上。もともと赤字が続いていただけに、早期の黒字回復に向けたコスト削減と、他社にない「ソニーらしさ」を備えた商品の開発が喫緊の課題となっている。

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