政治と行政にしばられてきたJALを、今また再建の名のもとに関係者が弄ぶ。支援機構は期待に応えられるのか。 話は二〇〇七年春にさかのぼる。この年、旧産業再生機構は四十一の支援案件すべての処理を終えて解散したが、そこで、ちょっとした面倒が発生した。東京・丸の内にあった本社オフィスの部屋をなかなか撤去できなかったのだ。 同機構は入居したときに部屋に特殊な改装を施していたため、回復に手間取ったからだ。改装とは天井裏の仕切り。入居前はこのビルも普通のビルと同じように、フロアの天井裏はがらんどうの空間で様々な配管が走っていた。再生機構は部屋ごとに天井裏も仕切りで区分けした。
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