「米中首脳会談」日本のメリット
トランプ-習近平の初顔合わせとなる米中首脳会談をどう見ればいいのか? 今回の会談は、基本的には初顔合わせで両者の良好な関係を作ることが目的であり、それ以上の期待は、中国側にはなかったはずだ。日本から見てもそうだが、トランプという想定不可能の大統領は、敵に回すと厄介な存在になることは中国側もよく理解していた。
かたやトランプ政権側も、最初の会談で大きな成果を得ることは望んでいなかったはずだ。トランプ政権は国務省の中の政治任用が進まず、外交政策を具体的に立てられるような状況にはない。たとえば、ホワイトハウスの匿名高官の事前ブリーフィングのテキストを読んでも、トランプ大統領が選挙中から中国に対して厳しく求めていた為替問題や貿易不均衡などの問題で、米国側が圧力をかけて譲歩を引き出そうというようなふしはなかった。
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