東芝「メモリ事業売却」でも炸裂するか「ウラン爆弾」

執筆者:大西康之 2017年9月6日
タグ: 日本 原発
エリア: 北米 アジア
8月10日、2017年3月期決算の有価証券報告書を提出した後、会見に臨む綱川智・東芝社長(右) (C)時事

 

 東芝の半導体メモリ事業売却が最終局面で迷走している。8月下旬には、「(従来からの事業パートナーだった)米ウエスタン・デジタル(WD)を軸にした日米連合への売却で大筋合意」と報道されたが、結局、売却先を決められぬままタイムリミットの8月31日を越えた。メモリ事業の売却による債務超過の回避は危うくなった。仮にその関門を突破したとしても、東芝には第2第3の関門が待ち受ける。まだ報じられていないのは、原子力発電所事業に関連した「ウラン爆弾」だ。

フォーサイト最新記事のお知らせを受け取れます。
執筆者プロフィール
大西康之(おおにしやすゆき) 経済ジャーナリスト、1965年生まれ。1988年日本経済新聞に入社し、産業部で企業取材を担当。98年、欧州総局(ロンドン)。日本経済新聞編集委員、日経ビジネス編集委員を経て2016年に独立。著書に『GAFAMvs.中国Big4 デジタルキングダムを制するのは誰か?』(文藝春秋)、『起業の天才! 江副浩正 8兆円企業リクルートをつくった男』(東洋経済新報社)、『東芝解体 電機メーカーが消える日』 (講談社現代新書)、『稲盛和夫最後の闘い~JAL再生に賭けた経営者人生』(日本経済新聞社)、『ロケット・ササキ ジョブズが憧れた伝説のエンジニア・佐々木正』(新潮文庫) 、『流山がすごい』(新潮新書)などがある。
  • 24時間
  • 1週間
  • f
back to top