「地下言説」を弄ぶトランプ:「ウクライナ疑惑」もう1つの闇

「ウクライナ疑惑」を切り抜けようともがいているが……(C)AFP=時事

 

 ドナルド・トランプ米大統領に対する下院の弾劾調査が始まった。

 ウォロディミル・ゼレンスキー・ウクライナ大統領との電話会談で、民主党のジョー・バイデン前副大統領と息子のハンター氏についての捜査を要求したことが弾劾相当と、民主党は追及している。その後トランプ大統領は中国にもバイデン氏の捜査を促しており、その行動は世界を驚かせている。ここでは、日本のメディアもほとんど取り上げていないが、ウクライナ大統領との電話会談でのもう1つの重要発言も精査したい。

カテゴリ: 政治 社会 テック
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執筆者プロフィール
杉田弘毅(すぎたひろき) ジャーナリスト・明治大学特任教授。1957年生まれ。一橋大学を卒業後、共同通信社でテヘラン支局長、ワシントン特派員、ワシントン支局長、論説委員長などを経て現在客員論説委員。多彩な言論活動で国際報道の質を高めたとして、2021年度日本記者クラブ賞受賞。BS朝日「日曜スクープ」アンカー兼務。安倍ジャーナリスト・フェローシップ選考委員、国際新聞編集者協会理事などを歴任。著書に『検証 非核の選択』(岩波書店)、『アメリカはなぜ変われるのか』(ちくま新書)、『入門 トランプ政権』(共同通信社)、『「ポスト・グローバル時代」の地政学』(新潮選書)、『アメリカの制裁外交』(岩波新書)『国際報道を問いなおす』(ちくま新書)など。
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